信じて預けた先のホームで、まさか事故に遭うなんて…

本当にあったトラブル事例

当事務所には、全国各地から、介護現場における事故がトラブルに発展したケースのご相談が寄せられます。以下はその一例であり、全て利用者家族側からの相談事例です。

事例ケース1:有料老人ホームでの転倒・骨折

「ご利用者の幸せのために全力を尽くす」と大々的に広告していたホームを信頼して母Aさん(86、車椅子移動、認知症)を預けたところ、朝食時に職員が見守りをせず、Aさんはその間に椅子から立ち上がろうとしてバランスを崩し転倒、骨折してしまった。

ところが施設は病院へ連絡せず、家族が偶然異変に気付き要請してようやく施設の車で病院へ搬送。施設長は当初「100パーセント施設の責任です」と認めたものの、上司が対応するようになってから謝罪や補償の話が一切出てこなくなった。
憤った家族は社長に対し手紙を送り返事を求めたが、「ご通知」という冷酷なタイトルの返事が一事業部から送られてきただけだった。Aさんは寝たきりになり入院先で褥瘡を悪化させ逝去された。

事例ケース2:グループホームでの褥瘡の放置・悪化

80歳の女性、Bさんをグループホームに預けていた一人娘の花子さん(仮名)。週に一度は様子を見に通っていたが、特に問題はみられずスタッフからも相談や報告等はなかったので安心していた。

ところが、近くの特別養護老人ホーム(特養)への移転が決まり、移った初日に特養のスタッフがBさんの入浴介助のため衣服を脱がせたところ、臀部に相当程度進行した褥瘡が発見された。
驚いた花子さんがスタッフに問いただしたところ、現場の職員は自分達の非を認めたが、法人の上の人間は責任を否定し、特養でできたものだと言い張った。

事例ケース3:特養(特別養護老人ホーム)での大腸がん見落とし

近所にできた特養に母Cさんを預けるも、体重減少、食欲不振が続き、
血便や嘔吐の症状がみられ大腸癌の疑いが強かった。

家族は再三に渡り精密検査や入院等の処置を求めたが、生活相談員は
同要望を上に伝えず、併設のクリニックは「単なる便秘」と診断。
施設は適切な処置もせず、Cさんは末期状態になって大病院へ
緊急搬送され、数か月後に逝去された。

被害に遭ったご家族の対応

当事務所を探し当て相談に来られるご家族(ご遺族)は、皆さん疲労困憊しています。それは、相手方施設との交渉がうまくいかないという事もありますが、本トラブルに対する公正な「評価」と相応のペナルティを求めて国保連(国民健康保険団体連合会)・施設を監督指導する自治体の介護保険課、果ては警察まであらゆる「苦情申立機関」を訪ね回ったけれども、何ら進展が見られず徒労に終わったというケースが多いのです。

これ程の不当な仕打ちを受けたのに、結局どこも相手施設を戒めてくれない。それなら自分達で提訴し、世間にそのひどさを訴えかけるしかない。その様に思い詰めた結果、いわゆる「介護訴訟」が提起されています。残念ながら現状では、国保連等の監督機関は押し並べて「民間同士のトラブルには基本的に介入しない」というスタンスを取っており、そこに対して最終的な問題解決を期待することはできないといえるでしょう。

求めるものは事故そのものの防止ではなく、誠実な事後対応

当事務所に相談に来られるご家族は皆一様に、「提訴するのは賠償金が欲しいのではなく、事故を起こしたこと自体を責める意図でも無い。家にいても起こり得る事だし、人間のする事なのだからミスは仕方が無い。ただ、問題をそのとき正直に報告してくれなかったり、事件後にすぐ謝ってくれなかったこと、誠意をもって対応してくれなかった事が許せないのだ」と仰います。

最終手段の裁判では問題は解決せず、むしろ逆効果に。

ところがいざ裁判沙汰になると、裁判所は「事故そのもの」の過失の有無しか検討せず、根本の動機となった「事後対応」については基本的にその是非を審判してくれないのです。加えて判決に「謝罪させる」という項目は無く、全ては金銭に換算され「慰謝料」等の名目で判示されます。

それ故、訴えられた施設は「やはり金目当てのクレーマーだった。」等と誤解し、事故それ自体を責める判決だけが独り歩きし、現場が「こんな些細なミスでも賠償させられる」と益々委縮する、という悪循環に陥ってしまいます。

勿論裁判にも問題のある施設を改めさせるという機能はありますし、高額の賠償判決が下りて溜飲を下げるという結果もあり得ますから全てが無駄ということは無いのですが、残念ながら総合的にみても、上記の理由から殆どのケースにおいて「裁判は不毛である」といえるでしょう。しかし実際には、水面下で大勢の高齢者が心無い施設の仕打ちに泣き寝入りさせられ、後悔しているという現状があります(当事務所に相談に来る方で、本格的な裁判に踏み切る方は2、3割程度です)。
そこで利用者側としては、自衛策として介護サービスを選ぶ前に、このようなトラブルの実態を知り落とし穴を回避する術を身に着けることが何より重要になってきます。

「よい施設」の選び方

きめ細かいサービス、きれいで立派な建物、四季折々のイベント…人が介護施設に求める理想は様々ですが、万人にとって「よい施設」、最大公約数としての絶対譲れない条件となると、どんなことが挙げられるでしょう。

詳しくは拙著「おかげさま -介護弁護士流老人ホーム選びの掟」をご一読頂きたいのですが、事務所開設依頼様々な介護トラブルを見聞してきた代表外岡の結論は以下のとおりとなります。

重要なことは、施設の「誠意」

前述のとおり、事故は100パーセント避けられないものであるならば、次善の策としてその前後で予防や被害拡大の防止、または真摯な謝罪等を徹底してくれる施設を選ぶしかありません。
普段の介護、そして転倒・骨折など「まさか」という事故が起きてしまったときに、どれだけ誠実に対応してくれるかということが重要です。「誠意」とは曖昧な言葉ですが、その要素としては「迅速性」と「先回り」の姿勢が挙げられます。

折角探し当てた「終の棲家」のはずなのに、人生の総決算を台無しにされるようなことは誰だって避けたいもの。取り返しのつかない事態になる前に、是非「介護サービスを見極める目」を養って頂きたいと思います。

被害に遭ってしまったときは

残念ながら既に被害に遭ってしまったという方は、介護トラブル専門の当事務所が力になります。裁判しか考えられないという場合は「訴訟の代理」をご検討下さい。ですが、裁判はいざやってみると想像以上に時間と労力がかかり、できれば避けたいものであると思います。

もし話合いで解決したいと思われるのでしたら、代表外岡が当事務所とは別に運営する「てるかいご」による裁判外紛争解決手続をご検討下さい。一日も早く、抱えておられる問題が解決することをお祈り致します。

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